偏差値は、その生徒個人の得点を、学年全体でテストを受けた生徒の点数の「散らばり具合い」……すなわち『度数分布』と比べた時に、相対的にどの位置に存在しているかを見るための指標です。塩瀬中学校から配られる「成績個票」だけでは、自分の成績の上下変動を、ボンヤリとしか掴めません。また、前回のテストと比較するにしても問題の難易度も異なれば平均点も異なるために、今回はアップしたのかダウンしたのか、正しい判断に迷います。生徒の
多くは悪い点数を取ってしまった時に言い訳として、「今回のテストは教科書に載っていないような問題が出て難しかった」などと口にします。ですが、それは他のどの生徒にとっても同じ条件なのであり、受験者全員にとって正解するのが困難な事に変わりありません。その状況の中で「相対的に自分の成績が抜きん出ているのか、あるいは沈んでいるのか?」を知るのために、偏差値は非常に客観的なデータとなります。
さらに中3ともなれば、外部の高校受験模試を受ける機会も増えてくるでしょう。確かに問題もよく練られていますし、試験会場の雰囲気慣れも必要です。返ってきたデータはきめ細かく精度も高いのですが、数千円の費用が必要なのと、休日の午前から昼過ぎまで時間と手間を要します。普段の学校の定期考査を一番身近な成績判断の材料として活用してもらう目的で、学庵では偏差値換算のサービスを提供しております。全ての元資料は、塩瀬中学生で各定期考査を受けた生徒なら全員配られる『成績個票』です。各自、学庵に持ち寄ったものを、そのデータをも元にして
表計算ソフトで加工し、できる限りの範囲で具体的にイメージを抱きやすくしました。では次に、なぜ偏差値を割り出して自分のテストの成績結果を考えることが重要なのか・・・具体的に考えてみます。
定期考査の点数結果を最大限に活用して、今後の対策に活かしましょう!
見た目の点数だけでは分からない隠れた情報
見た目の点数は前回より下がっていても、偏差値で見れば上がっている場合があります。その逆の場合もしばしば
起こりえます。テスト結果を返されたとき、点数は誰でも気になるものです。学庵の通う中学生も点数には敏感に
反応する子が多く、「前回よりも上がった」と誇らしげに語ったり、「今回は最悪だった!」と嘆いたりします。
それはそれで気持ちはよく理解できます。ただし、点数はあくまで、「100点満点に対して何%正解できたか?」という指標であり、「何問不正解だったのか?」を知る目安に過ぎません。学年全体の中で、今回の自分の相対的な立ち位置がどのあたりなのか、また、前回と比べて本当は成績が上がったのか下がったのかについては、それだけでは判断がつきません。自分の“学年順位”が分かれば、ある程度までは自分の相対的なポジションを探るヒントには
なるでしょう。ただし、これでもまだ不十分だと私たち学庵は考えます。
ひとつ極端ではありますが、次のような例を考えてみましょう。1クラスに40人いる、中学3年生の教室で数学のテストがありました。1問1点で100題、全部正解なら100点方式です。内容はすごく簡単で、“1ケタどうしの四則計算(+-×÷)”でした。テスト結果が返却された結果、A君は90点でした。点数だけ見れば「9割」なのですが、残りの39人は皆100点満点でした・・・。
単純に“平均点”を算出するには、[全員の合計点数]÷[クラスの頭数]=[平均点]ですから、当てはめますと、
“(100×39+90×1)÷40=99.75”になります。A君は平均点から10点弱下回っています。これだけなら、あまり危機感を持たない生徒も多いかもしれません。しかしこの場合、Aくんの順位は残念ながら2位ではありません。
最下位の40位扱いになります。またテストの難易度が非常に低かったわけですから、普通なら例外なく皆100点満点でもおかしくないハズだったのに、A君だけが10問も間違えてしまった事実も見逃せません。その結果、通常ではあり得ないくらい偏差値としては低い数値(⇒12)になってしまいました。(↑添付画像)
起こりえます。テスト結果を返されたとき、点数は誰でも気になるものです。学庵の通う中学生も点数には敏感に
反応する子が多く、「前回よりも上がった」と誇らしげに語ったり、「今回は最悪だった!」と嘆いたりします。
それはそれで気持ちはよく理解できます。ただし、点数はあくまで、「100点満点に対して何%正解できたか?」という指標であり、「何問不正解だったのか?」を知る目安に過ぎません。学年全体の中で、今回の自分の相対的な立ち位置がどのあたりなのか、また、前回と比べて本当は成績が上がったのか下がったのかについては、それだけでは判断がつきません。自分の“学年順位”が分かれば、ある程度までは自分の相対的なポジションを探るヒントには
なるでしょう。ただし、これでもまだ不十分だと私たち学庵は考えます。
ひとつ極端ではありますが、次のような例を考えてみましょう。1クラスに40人いる、中学3年生の教室で数学のテストがありました。1問1点で100題、全部正解なら100点方式です。内容はすごく簡単で、“1ケタどうしの四則計算(+-×÷)”でした。テスト結果が返却された結果、A君は90点でした。点数だけ見れば「9割」なのですが、残りの39人は皆100点満点でした・・・。
単純に“平均点”を算出するには、[全員の合計点数]÷[クラスの頭数]=[平均点]ですから、当てはめますと、
“(100×39+90×1)÷40=99.75”になります。A君は平均点から10点弱下回っています。これだけなら、あまり危機感を持たない生徒も多いかもしれません。しかしこの場合、Aくんの順位は残念ながら2位ではありません。
最下位の40位扱いになります。またテストの難易度が非常に低かったわけですから、普通なら例外なく皆100点満点でもおかしくないハズだったのに、A君だけが10問も間違えてしまった事実も見逃せません。その結果、通常ではあり得ないくらい偏差値としては低い数値(⇒12)になってしまいました。(↑添付画像)
“偏差値”の観点から、テスト結果を眺める前に・・・
はじめに2点お断りしておきます。1つは、大手模試業者と異なり、毎回の塩瀬中学校の定期考査の受験人数は
(当日欠席等どの事情で若干変動するものの)300名以下です。この事は大手業者主催の模試などに比べれば、“母集団”の数が少ないため、“荒削り”な計算になってしまいます。2つめ、“元データ”である塩瀬中学校配布の“成績個票”が、「1点刻み」毎に得点人数を示しておらず、“10点刻み”毎の人数を表記しているため、大まかにしか分かりません。《※『70点~79点』の階級(得点ゾーン)に9人いたとしても、「79点の人が9人」なのか「70点の人が9人」なのか区別がつかない…)そのため、合計点数にも点数分布にも一定の誤差が生じます。
学庵ではその対応策として、「70~79点」の階級(得点ゾーン)にいる生徒9人をまず70,71,72,73,74,75,76,77,78,79と10段階に分割し、仮に70点~79点までのそれぞれの点数を取った生徒が0.9人ずつ存在すると考えて擬似的に計算しています。
(当日欠席等どの事情で若干変動するものの)300名以下です。この事は大手業者主催の模試などに比べれば、“母集団”の数が少ないため、“荒削り”な計算になってしまいます。2つめ、“元データ”である塩瀬中学校配布の“成績個票”が、「1点刻み」毎に得点人数を示しておらず、“10点刻み”毎の人数を表記しているため、大まかにしか分かりません。《※『70点~79点』の階級(得点ゾーン)に9人いたとしても、「79点の人が9人」なのか「70点の人が9人」なのか区別がつかない…)そのため、合計点数にも点数分布にも一定の誤差が生じます。
学庵ではその対応策として、「70~79点」の階級(得点ゾーン)にいる生徒9人をまず70,71,72,73,74,75,76,77,78,79と10段階に分割し、仮に70点~79点までのそれぞれの点数を取った生徒が0.9人ずつ存在すると考えて擬似的に計算しています。
偏差値で評価する目安
次に、偏差値を見るときの「一般的な目安」についてです。自己得点が平均点と同じなら偏差値は必ず50です。
全体の点数の散らばり方によって1点毎の偏差値の変動幅は異なります。よほど極端な偏りがある点数分布でもない限り、偏差値の最大値が75を超える事は殆どありません。(※上回れば飛び抜けて優秀)同様に偏差値の最小値も25を下回る事は稀です。(※下回れば事実上最下層に位置)
全体の点数の散らばり方によって1点毎の偏差値の変動幅は異なります。よほど極端な偏りがある点数分布でもない限り、偏差値の最大値が75を超える事は殆どありません。(※上回れば飛び抜けて優秀)同様に偏差値の最小値も25を下回る事は稀です。(※下回れば事実上最下層に位置)
「同じ60点でも…」の比較
偏差値の比較実験です。受験者数は5科目とも“288名”のテスト結果が返ってきました。あくまで仮定のお話ですが、同じ『英数国理社の5科目みんな60点ずつ』だったと仮定します。ただし、各科目ごとにかなり特徴的な『点数分布』となった場合に、偏差値はどのように変化するのでしょうか?あくまで“実験的”に数字を当てはめたので、実際にはこのような極端なケースになる事はないでしょうが、ご参考になればと思い、紹介いたします。(※右上に添付された見本画像にタップ(クリック)して拡大してご確認下さい。)
【英語】
「2こぶラクダ型」。上位の得点層と下位の得点層の人数が両極に分離しており、「出来る生徒」には苦もなく解けるのに、「苦手な生徒」には歯が立たない様子が見て取れます…。明暗がクッキリと分かれたテスト結果です。
【数学】
「右肩上がり型」。成績上位者が多数続出しており、点数が低くなるほど該当する生徒数が少なくなっています。
問題内容が受験者達にとって簡単だった場合に見られるテスト結果です。
【国語】
「均等型」。成績上位、中位、下位とまんべんなく同程度の人数に分散しており、比較的珍しい分布の姿です。
「公式を暗記していれば解ける」などの決まった枠にとらわれない個性的な問題が出された場合、普段正解率が高い生徒が行き詰まったりする事がある反面、勉強が苦手とされている子が意外にもひらめきを見せたりした場合に、
複雑に「番狂わせ」が合わさってこのような均衡型になります。
【理科】
【富士山型】です。最も標準的な得点分布の姿でしょう。問題作成の段階で、それを作成する先生が「理解力があり努力した生徒」とそうではない生徒をしっかりと見極めようと意図し、それが上手く成功すると自然とこのように
大勢の生徒の点数が分散するものです。ただし、その「山の頂点」に当たる点数が「60点~70点」くらいの範囲で納まるのが理想的な難易度といえるでしょう。
【社会】
「右肩下がり型」。これもしばしば見られるグラフの形です。結果的に受験者達の多くにとって内容が難しすぎた
場合に、低い点数しか取れない者が続出し、全体の平均点も低くなってしまうパターンです。問題を作成する立場の先生が、「解けない、点数を稼げない」生徒が多いであろう事を承知の上で敢えて出題する場合と、担当の先生の
予想が大きく外れ、「実は多くの生徒は授業をきちんと理解していなかった」場合とに分かれます。
★見本のシートをPDF画像で御覧いただけます。→ PDFファイルを表示
【英語】
「2こぶラクダ型」。上位の得点層と下位の得点層の人数が両極に分離しており、「出来る生徒」には苦もなく解けるのに、「苦手な生徒」には歯が立たない様子が見て取れます…。明暗がクッキリと分かれたテスト結果です。
【数学】
「右肩上がり型」。成績上位者が多数続出しており、点数が低くなるほど該当する生徒数が少なくなっています。
問題内容が受験者達にとって簡単だった場合に見られるテスト結果です。
【国語】
「均等型」。成績上位、中位、下位とまんべんなく同程度の人数に分散しており、比較的珍しい分布の姿です。
「公式を暗記していれば解ける」などの決まった枠にとらわれない個性的な問題が出された場合、普段正解率が高い生徒が行き詰まったりする事がある反面、勉強が苦手とされている子が意外にもひらめきを見せたりした場合に、
複雑に「番狂わせ」が合わさってこのような均衡型になります。
【理科】
【富士山型】です。最も標準的な得点分布の姿でしょう。問題作成の段階で、それを作成する先生が「理解力があり努力した生徒」とそうではない生徒をしっかりと見極めようと意図し、それが上手く成功すると自然とこのように
大勢の生徒の点数が分散するものです。ただし、その「山の頂点」に当たる点数が「60点~70点」くらいの範囲で納まるのが理想的な難易度といえるでしょう。
【社会】
「右肩下がり型」。これもしばしば見られるグラフの形です。結果的に受験者達の多くにとって内容が難しすぎた
場合に、低い点数しか取れない者が続出し、全体の平均点も低くなってしまうパターンです。問題を作成する立場の先生が、「解けない、点数を稼げない」生徒が多いであろう事を承知の上で敢えて出題する場合と、担当の先生の
予想が大きく外れ、「実は多くの生徒は授業をきちんと理解していなかった」場合とに分かれます。
★見本のシートをPDF画像で御覧いただけます。→ PDFファイルを表示
前回までの成績と比べて変化を知る
仮に今回のテスト結果が、「前回と同じ70点だった…」としても、果たして自分の実力(理解度)が上がったのか?下がったのか?…、何とも判断に迷うところですよね。
学庵では、毎回の偏差値を5教科でまとめて…、あるいは各科目ごとに、毎回の偏差値を『折れ線グラフ』として連続的にビジュアル化したものを塩瀬中学校の生徒さん全員にお渡ししています。成績が上がっていればもちろん自分自身の励みにもなりますし、もしも下がってしまっても、多少の上下があるのは当然くらいに考えてもよいでしょう。…ただし、下落傾向が何回も連続するようなら、要注意ですよ!
学庵では、毎回の偏差値を5教科でまとめて…、あるいは各科目ごとに、毎回の偏差値を『折れ線グラフ』として連続的にビジュアル化したものを塩瀬中学校の生徒さん全員にお渡ししています。成績が上がっていればもちろん自分自身の励みにもなりますし、もしも下がってしまっても、多少の上下があるのは当然くらいに考えてもよいでしょう。…ただし、下落傾向が何回も連続するようなら、要注意ですよ!
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